CLAの流れるような美しいデザインはどうやって生まれてきたのでしょうか?
突然誕生したというより、メルセデスのラインナップが新しいデザインに移行し、新型CLSでほぼデザイン・ベースが確立していました。
そこに新型CLAでさらに洗練度に磨きをかけた結果とも受け取れます。
このCLAデザインの秘密について、メルセデスの公式情報があります。
それは
「センシュアル・ピュリティ」を求めて──新型CLAにみるデザイン哲学
という題名で CLASSICS|Mercedes-Benz LIVE!(メルセデス・ベンツ ライブ) に掲載(2020年5月25日)されたものです。
ここにCLAクーペのデザインについて、メルセデス・ベンツ チーフデザインオフィサーのゴードン・ワグナーのコメントが紹介されています。
「新型CLAは、その4ドアクーペの純粋かつ魅惑的なデザインで見る人の心をつかみ、『センシュアル・ピュリティ』というデザインDNAに新たな標準を打ち立てました。完璧とも言える、そのプロポーションの源泉は、最初のデザインスケッチにあります。そこには、長く伸びやかなボンネット、小ぶりのグリーンハウス、ワイドなトレッドと張り出したホイールアーチ、そして、力強く明確なコークボトルシェイプのショルダーを持つメルセデスAMG GTを連想させるリアエンドが描き込まれていました。一言でまとめるなら、CLA クーペは現代のデザインアイコンとなるポテンシャルを備えている、ということです」
出典:「センシュアル・ピュリティ」を求めて──新型CLAにみるデザイン哲学
原文を読んでみないとこの日本語訳では何を言っているのかかわかりませんが…いずれにしても完璧な出来栄えとなったということは間違いないと思います。
そしてそれは、初期のデザインスケッチですでに表現し尽されており、それをほぼそのまま量産車で実現したということでした。(メルセデス恐るべし!)
シューティングブレークのデザインスケッチ
シューティングブレークのデザインについては、以下のように解説されています。
なんといっても際立っているのが、そのエモーショナルなアプローチだ。これをもたらすプロポーションはスポーツカーの遺伝子の存在を明らかに示すもので、長いボンネットや、クーペのようなウインドウラインをもつコンパクトなグリーンハウス、リアホイールアーチ上方の筋肉質のショルダー、そしてしなやかな低い姿勢のリアなどで構成されている。サッシュレスのウインドウの輪郭は、Bピラーまではクーペと同一だが、そこから後ろはウインドウラインがかなり高い位置にあり、後席への乗降性に優れている。ウインドウラインはボディ後方まで伸び、急降下して終わる。
出典:「センシュアル・ピュリティ」を求めて──新型CLAにみるデザイン哲学
あわせてシューティングブレークのデザインスケッチが公開されています。
このデザインスケッチより、実車のCLAシューティングブレークの方がカッコ良い印象を持ちます。
前衛的なインテリアデザイン
車内のデザインに関しては、最近のメルセデスの一連のデザインであってCLAに限定したことではないと思っていました。
しかし、メルセデスではCLAならではのデザインコンセプトで開発していたようです。
室内には、全体のデザインに「ハイテク」と「若々しく前衛的」というテーマを設定し、ステアリングホイール、ドアハンドル操作モジュール、センターコンソール、シートなど、あらゆる要素をこのテーマにしたがって配置。
出典:「センシュアル・ピュリティ」を求めて──新型CLAにみるデザイン哲学
で、実際の量産時にはこのようになっています。
ここに至るまでのデザインが詰まっていく様子のスケッチも掲載されています。
なかなか興味が尽きません。
購入者から見たデザインの魅力
「カッコイイ」とデザインに惹きつけられて購入した自分にもコメントさせていただくと...
エクステリア
フロントはCLS譲りの美しさですが、さらにヘッドライトが良いです。
CLS(Aクラスも)がどちらかというとツリ目ですが、CLSは何といっても目つきが優美で、デイライトも上下に分かれていて美しい。
リアは、思った以上に張り出しているホイールアーチがグラマラス!
ヴァイオリンのような感じというか、コカ・コーラのビンの感じというか...
CLAのリアビューが何とも官能的な美しさを醸し出しています。
インテリア
インパネのレイアウトは、横長のタブレットが置かれているような、あっさりしているようでいて未来的。
そして何と言ってもアンビエント照明がもたらす雰囲気の素晴らしさ!
Youtubeに試乗レポートで動画をアップされている方もいらっしゃいますが、私もスマホですが、実際のアンビエント照明の様子を撮影してここでご紹介したいと思います。